ワンクリック詐欺(ワンクリック登録)
アダルトサイトのバナーや迷惑メール(宣伝メール)で送られてきたサイトにアクセスして、「規約に同意して入場」のボタンを押したら、いつの間にか契約したことになっていて会費等の請求をされた、という手口。行政では「ワンクリック料金請求」や「ワンクリック登録」と呼んでいます。
一番よくあるのは、「規約に同意して入場」というボタンや画像をクリックして登録されてしまうパターンです。文字だけだとちょっと分かりにくいかもしれないので、実際に体験してみましょう。
下の画面の「18歳以上で規約に同意して入場」をクリックしてみましょう。
究極の工口工口天国 あんなこといいなできたらいいな → l 8歳以上で規約に同意して入場 ← |
申し込んだつもりがないのに、突然「会員登録」されてしまう。IPなどの端末情報が表示され、数日以内に支払うよう請求、遅れると高額の損害金を請求する、というのがお決まりのパターンです。
しかし、請求されることと支払いの義務があることは別です。このようなパターンは、有料である旨の説明が分かりにくく、料金についての明確な同意も取られていないことから、この契約は法律上無効となります。つまり、払う義務が無いのです。当然と言えば当然ですが。
携帯からインターネット上のサイトにアクセスした場合、その携帯の番号は自動的に相手に伝わる仕組みになっています。そのため、携帯からワンクリック登録サイトにアクセスしてしまった場合は電話番号を知られるため、電話やショートメールでの請求が来ることがあります。
現時点では、対策は「無視」が最善とされています。下手にメールや電話で個人情報を伝えると、請求が止まるどころか、逆に架空請求等のターゲットにされてしまう可能性があるのです。
そもそも、 同意するというボタンを押したからと言って自動的に契約したことにはなりません。契約の成立は、「買う(申込む)」という意思表示によって始まるものです。契約というものは「申込みがあり、それに対して承諾があれば成立」します。「同意する」・「入場する」と「申し込む」は別物ですから、このパターンでは契約になり得ない、ということです。
先にも述べましたが、「請求されること」と「支払う義務があること」は別です。架空請求もそうですが、このケースも支払の義務はありません。架空請求は「身に覚えのない請求」なのに対し、この手口は「身に覚えがある」ことから、不当請求とも呼ばれています。
「パソコンに請求画面が張り付いてしまって困った」というケースは、ほとんどがこのワンクリック詐欺です。
参考リンク
- 悪徳商法バスターズ – ワンクリック詐欺